- GOバトルリーグのテクニック「周期コントロール戦法(CCT)」について
- 「CCTあり」と「CCTなし」でどのような違いがあるのか
- 「CCT」とは「Cycle Control Tactics(周期コントロール戦法)」の略
- 「CCT」と「差し込み」の違い
- ゲージ技の実質的ターン数について
- 「CCTあり」と「CCTなし」の行動の比較
- 周期コントロール戦法(CCT)を利用できる対面
- 周期コントロール戦法(CCT)のゲージ技発動タイミングの考え方
- 実際のバトルにおけるタイミングの計り方
- 周期コントロール戦法を使うメリット・デメリット
- レジスチル VS マリルリ(ハイドロポンプ)の対戦動画
- 「トレーナーバトルシミュレーター」を使って「周期コントロール戦法(CCT)」を見える化しよう!
- マサラさんのTwitter/ツイキャス
GOバトルリーグのテクニック「周期コントロール戦法(CCT)」について
こちらの記事では、GOバトルリーグのテクニックの一つである「周期コントロール戦法(CCT)」についてまとめています。
今回は、この戦法についての第一人者であるマサラさん(@KIDAnshin)監修のもと、記事を作成しました。
マサラさんは以前、Twitterにて「周期コントロール戦法(CCT)」についての情報を文章化して公開されています。
マサラさんご自身による解説に沿いながら、動画や図なども交えてまとめているので、ぜひ確認してみてください。
知識を身に付けて練習を積むことで、GOバトルリーグの対戦をより有利に進めることができるはずです。
【必読】この記事を読み進める前にご注意いただきたいこと
この記事を読み進める前にご注意いただきたいことをお伝えします。
この記事の中で一番大事なことは、「CCT」の戦術名の由来です。
「名は体(たい)を表す」ということわざにもある通り、名前がそのものの実体を表しています。
戦法の名前を「CCT」として覚えるのではなく、「周期コントロール戦法(=「Cycle Control Tactics」の略で「CCT」)」と覚えることで、戦法の内容への理解がぐっと深まります。
「周期」の意味、「周期をどうコントロールするのか」への理解が深まると、なぜ戦術名が「CCT」と名付けられたのか、ということが頭の中でぴったりと合って、「周期コントロール戦法」の実践も捗ります。
この記事では、「CCT」とだけ表記せず、「周期コントロール戦法」と表記してある箇所が多くあります。
この記事を読み終えた後は、「CCT」とは「周期コントロール戦法」のことだ、ということをお読み替えいただけるようになってもらえたらうれしいです。
「CCTあり」と「CCTなし」でどのような違いがあるのか
まずは、この「周期コントロール戦法(CCT)」というテクニックを使った場合と使わなかった場合の違いから見てみましょう。
「CCTあり」の場合と「CCTなし」の場合で、バトルにどのように差が出ているのか、下記の動画を再生して確認してみてください。
次の動画では、こちら側の初手カビゴンが相手の初手クレセリアに対して、カビゴンのゲージ技「のしかかり」の1発目を打ち終わるまで、を比較します。
カビゴン | クレセリア |
- こちら側のカビゴンがゲージ技を放つタイミング
- 最終的な「クレセリアのHP(与えたダメージ量)」
- 最終的な「カビゴンのHP」
- 最終的な「カビゴンのゲージ量」
の違いに注目です。
この記事の途中で、この動画をおさらいしながら再度、確認をしていきます。
まずはざっと再生してみてください。
動画を見ると、「CCTなし」のカビゴンは、ゲージが満タンになり次第、すぐにゲージ技を放っています。
一方「CCTあり」のカビゴンは、「CCTなし」のカビゴンよりもゲージ技を放つタイミングが遅いですが、その分、通常技の発動回数が多いです。
この「CCT」という戦法を使うことで、
- 自分の通常技の発動回数が増える
- 相手により多くのダメージを与える
- 自分のゲージがより多く溜まる
などといったメリットを発生させることができるのです。
この戦法を活用した方が、バトルを有利に進められることがわかります。
「CCTあり」と「CCTなし」の差
動画では、「CCTあり」と「CCTなし」で比べた際、下記のような差が出ています。
- 「CCTあり」の方が、「CCTなし」よりもクレセリアに与えたダメージ量が多い
- カビゴンが受けているダメージはどちらも変わらない
- 「CCTあり」の方が、「CCTなし」よりもカビゴンのゲージに溜まっている量が多い
CCTあり | CCTなし | |
---|---|---|
クレセリアのHP (相手側) |
||
カビゴンのHP (自分側) |
||
カビゴンのゲージ (自分側) |
「周期コントロール戦法」が1回成功するだけで、上記のような「差」が発生します。
「通常技を打ってゲージをためる→たまったゲージを使用してゲージ技を放つ」という行動は、1回のバトルの中でお互いに繰り返し行われます。
1回だけでも「有利な差」を生み出すことのできる「周期のコントロール」を、狙って繰り返し、自分にとって有利に(=相手が得をしないように、自分が損をしないように)バトルを進める戦法が、「周期コントロール戦法(CCT)」となります。
「CCT」とは「Cycle Control Tactics(周期コントロール戦法)」の略
今回ご紹介しているこの戦法は、マサラさんにより「周期コントロール戦法(CCT)」と名前が付けられ、GOバトルリーグで高ランクにいるトレーナーさんたちに多く活用されています。
「CCT」とは、「Cycle Control Tactics」の略で、マサラさんは下記のように紹介しています。
(Cycle Control Tactics:CCT)
【概要】
通常技のターン数が異なる対面において、ゲージ技の発動を特定のタイミングに調整する事で、即打ちの場合より通常技の発動回数を稼ぎ、より多くのダメージとゲージポイントを得る裏技戦術。
GOバトルリーグの対戦において、この戦法を使いこなせているか否かは、高いランクのバトルで勝つか負けるかのひとつの壁となっているとも言えるでしょう。
戦術名の由来
なぜ「周期コントロール戦法(CCT)」という名前になったのか、この由来を正しく認識することで、この戦法への理解がより深まると思います。
ぜひ改めてご確認ください。
周期(Cycle)とは
まず、ここで言う「周期(Cycle)」とは、
とされています。
マサラさんの説明に沿って、「2ターン技視点で3ターン技の相手と対面した場合」を例に見ていきます。
2ターン技「マッドショット」を覚えたマッギョ VS 3ターン技「あわ」を覚えたマリルリという対面を想定してみましょう。
マッギョ | マリルリ |
下記画像は、ポケマピの「トレーナーバトル(PvP)シミュレーター【GOバトルリーグ】」でシミュレートした、技の発動周期やタイミングを表した表です。
※実際のツールでは、「残りHP」や「energy」も表示されます。
この表で、下記の内容を確認できます。
各番号の内容を、画像内の番号と照らし合わせてご覧ください。
- 自分の2ターン技1発目の処理が完了した段階(=通算2ターン目)では、相手の3ターン技1発目の処理はまだ完了していない
- 相手の3ターン技1発目は、自分の2ターン技2発目の1ターン目(=通算3ターン目)に完了する
- 自分の2ターン技2発目が完了した段階(通算4ターン目)では、相手の3ターン技はすでに2発目に入っており、そのうちの1ターン目(残り処理2ターン分)の処理中である
- 次に相手の3ターン技2発目の処理が完了する通算6ターン目まで残り2ターンであり、自分の2ターン技をもう1発撃ち込むことで、互いの通常技処理の完了タイミングが一致する
ターン数の異なる通常技の対面では、通常技処理の完了タイミングの「一致」と「ズレ」が繰り返し発生します。
2ターン技(例:マッギョの「マッドショット」)視点では3発、3ターン技(例:マリルリの「あわ」)視点では2発撃ち込む度に通常技処理の完了タイミングが同じターンで「一致」します。
ということで、
- 3ターン技を相手とした場合の2ターン技は、3発で1周期
- 2ターン技を相手とした場合の3ターン技は、2発で1周期
となります。
これが、「周期コントロール戦法(CCT)」を活用するにあたってまず確認しておきたい「周期」の考え方です。
周期コントロール(Cycle Control)とは
続いて、「周期コントロール(Cycle Control)」とは何かを確認していきましょう。
ここで言う「周期コントロール(Cycle Control)」は、
を表します。
上記の「周期(Cycle)とは」の項目で紹介したように、ターン数の異なる通常技をただ撃ち続けた場合、一定間隔で通常技処理の完了タイミングの「一致」と「ズレ」が繰り返されます。
ここに、どちらかがゲージ技を発動することで、その処理が完了するまで互いの通常技の撃ち合いが停止されるため、周期の間隔に狂いが生じる場合があります。
このように、ゲージ技を発動して周期を強制的にリセットする動作を「周期のリセット」と呼び、このタイミングを意図的に操作することが「周期コントロール」と表現されています。
以上のような考え方から、この戦法は「周期コントロール戦法(CCT)」と名付けられました。
「CCT」というアルファベット3文字だと理解しにくいという場合は、そのまま「周期コントロール戦法」と日本語で覚えていただくと、より理解しやすいと思います。
「CCT」と「差し込み」の違い
「CCT」は、「差し込み」とは異なります。
マサラさんは、下記のように区別されています。
- CCT:
通常技効率を(意図的に)調整すること - 差し込み:
相手の通常技1発の硬直中に複数の技(通常・ゲージ問わず)を介入させること
または、相手が発動したゲージ技がこちらの通常技の発生と同時で、こちらの通常技の処理が丸ごと相手のゲージ技に介入すること
差し込む側の技のターン数は相手の技のターン数以下になる
「差し込み」の定義について、差し込む側は技のターン数が相手の技のターン数以下となります。
また、以下の場合については、「CCT」と「差し込み」を兼ねることができます。
差し込む側の技のターン数 | 相手の技のターン数 |
---|---|
1ターン | 2ターン~5ターン対面 |
2ターン | 3ターン~5ターン対面 |
3ターン | 4ターン~5ターン対面 |
4ターン | 5ターン対面 |
※このため、「CCT」と「差し込み」を兼ねることができます。
「CCT」かつ「差し込み」
「差し込み」ではない「CCT」
ただの「差し込み」
ゲージ技の実質的ターン数について
ゲージ技には、通常技のような「ターン数」という概念はありませんが、「実質的ターン数」があると考えることができます。
「周期コントロール戦法(CCT)」では、このゲージ技の「実質的ターン数」をできるだけ小さく(圧縮)することを狙います。
自分のゲージ技の実質的ターン数圧縮はゲージ技の実質的DPTを上げる
「周期コントロール戦法(CCT)」による自分のゲージ技の実質的ターン数の圧縮は、ゲージ技の実質的DPTを上げる効果を生みます。
「DPT」とは「Damage Per Turn」の略で、「1ターンあたりに与えることの出来るダメージ量」を表します。
DPTが高いほどより多くのダメージが与えられます。
トレーナーバトルにおける「DPT」は、レイドバトルやジムバトルでの「DPS」(=「Damage Per Second」の略で、「1秒間あたりに与えることの出来るダメージ量」を表します)と同じ考え方です。
普段、レイドバトルやジムバトルをメインにプレイされている方は、「周期コントロール戦法(CCT)」の実行と成功による効果として、「もしも、レイドバトルやジムバトルでCCTを使えたら、レイドボスやジム防衛ポケモンへのDPSを上げる効果を得られる」とイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。
先ほど、「周期コントロール(Cycle Control)とは」の項目で、下記のように記載しました。
ゲージ技の「実質的ターン数」は、そのゲージ技の処理中に処理される相手の通常技の残りターン数として考えます。
下記の3つの例をご覧ください。
【例1】相手の3ターン技の「1ターン目」にゲージ技を発動した場合
相手の3ターン技の「1ターン目」にゲージ技を発動(周期が一致しているタイミングで、自分のゲージ技が相手の通常技と同時に発動)した場合、
- ゲージ技の処理中に相手の通常技3ターン(1発まるごと)分の処理が介入する(=差し込み)
- ゲージ技の実質的ターン数は「3ターン」となる
↓
※相手の技が介入しない場合もあり、その場合はゲージ技の実質的ターン数を「0ターン」にすることができますが、どちらになるかは運です。
(「TPE(相手の差し込みを防ぐ入力方法:Tactics to Prevent (getting) Extra fast movesの略)」と呼ばれる入力方法で改善の余地あり⇒詳細)
【例2】相手の3ターン技の「2ターン目」にゲージ技を発動した場合
相手の3ターン技の「2ターン目」にゲージ技を発動した場合、
- ゲージ技の処理中に相手の通常技2~3ターン目の処理が介入する
- ゲージ技の実質的ターン数は「2ターン」となる
↓
【例3】相手の3ターン技の「3ターン目(最終ターン)」にゲージ技を発動した場合
相手の3ターン技の「3ターン目(最終ターン)」にゲージ技を発動した場合、
- ゲージ技の処理中に相手の通常技1ターン(最終ターン)分のみの処理が介入する
- ゲージ技の実質的ターン数は「1ターン」となる
↓
これが、最も理想的な「周期コントロール戦法(CCT)」の形です。
自分のゲージ技の実質的ターン数をできるだけ小さく(圧縮)できるタイミングを狙う
このように、「実質的ターン数」をできるだけ小さく(圧縮)できるタイミングを狙ってゲージ技を発動することで、圧縮したターン数に応じて通常技の発動回数をより多くすることができます。
これが、「周期コントロール戦法(CCT)」です。
「CCTあり」と「CCTなし」の行動の比較
「周期コントロール戦法(CCT)」とは何か、を確認いただいたところで、先ほどご紹介したカビゴンとクレセリアの対面について、改めて「CCTなし」と「CCTあり」の行動の違いを比較してみます。
周期コントロール戦法(CCT)なし
こちらは、「周期コントロール戦法(CCT)なし」、すなわちゲージ技「のしかかり」を最速(即打ち)で打とうとした場合の行動ログです。
「のしかかり」を13ターン目に放っていますが、相手のクレセリアの4ターン技「ねんりき」の開始ターンと重なっています。
先ほどご紹介した「実質的ターン数」の考え方でいうと、このカビゴンのゲージ技「のしかかり」の「実質的ターン数」が、「4ターン」と大きくなってしまっているのですね。
相手のクレセリアは、本来4ターンの硬直がある「ねんりき」が1ターンで打てたことになってしまい、カビゴンにとってはもったいなく、クレセリアに得をさせる状態になっています。
結果、4ターン技の「ねんりき」を4発受ける場合、本来は「4ターン × 4発 = 16ターン」かかるところ、13ターンで受けるという結果になってしまいました。
※ゲージ技の発動と相手の通常技の開始が重なった場合、差し込みが発生しない場合もあります。今回は差し込みが発生するものとしてご紹介しています。
周期コントロール戦法(CCT)あり
では次に、カビゴンが「周期コントロール戦法(CCT)あり」で戦った場合の行動ログです。
カビゴンのゲージ技「のしかかり」は、最短で13ターン目以降にゲージが溜まり発動できますが、あえて発動タイミングをずらし、16ターン目に発動しています。
上記の表の「CCT」と書かれている行動(赤枠内)が、ゲージ技の発動を意図してずらすために放った通常技「したでなめる」です。
16ターン目は、「ねんりき」の硬直の最終ターンにあたり、このタイミングで「のしかかり」を発動した場合、相手に差し込みの余地を与えません。
カビゴンのゲージ技「のしかかり」の「実質的ターン数」を、最小の「1ターン」に小さく(圧縮)することに成功しています。
「周期コントロール戦法(CCT)なし」の場合と比較すると、相手の通常技の硬直中に「したでなめる」を多く入れているため、被ダメージは変わらずより多くのダメージとゲージを稼ぐことができています。
通常技の発動に必要なターン数に応じて、ゲージ技を放つタイミングを調整する
上記の動画では、下記のような技を覚えたカビゴンとクレセリアで比較しています。
カビゴン |
クレセリア |
|
通常技 | したでなめる
|
ねんりき
|
ゲージ技 | のしかかり
|
– |
※何ターンの技かどうかは、ポケマピの技データでは「時間」の項目で確認できます。
「周期コントロール戦法(CCT)あり」の方のカビゴンは、「したでなめる」を12回打った後の13ターン目以降にゲージ技「のしかかり」を発動できるところ、相手の通常技「ねんりき」が4ターン技であることを考慮して、「ねんりき」の最終ターン(通算16ターン目)にゲージ技「のしかかり」を発動しています。
そしてカビゴンは、この16ターンと13ターンの間の3ターン分、3発多く通常技を発動している状態になっています。
周期コントロール戦法(CCT)を利用できる対面
「周期コントロール戦法(CCT)」が利用できるかは、自分の通常技のターン数と、相手の通常技のターン数の組み合わせによって決まります。
こちらは、自分のポケモンの通常技のターン数と、相手のポケモンの通常技のターン数ごとに、「周期コントロール戦法(CCT)」を利用できるかどうかを表にしたものです。
同ターン技の対面では、「周期コントロール戦法(CCT)」が絡むことはありません。
通常技の ターン数 |
相手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 自 分 |
1 | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
2 | × | × | ○ | △ | ○ | |
3 | × | ○ | × | ○ | ○ | |
4 | × | × | ○ | × | ○ | |
5 | × | ○ | ○ | ○ | × |
各記号は、下記の内容を表しています。
- ○:CCTが可能
- ×:相手の通常技の最終ターンを狙ってゲージ技を発動できない、または同じターンのため不可能
- △:相手の通常技の最終ターンにはゲージ技を発動できないが、最終ターンの1ターン前なら狙える
※以前「5ターン技」だった「ボルトチェンジ」は、2020年1月24日に性能の変更が発表され、現在は「4ターン技」となっています。
周期コントロール戦法(CCT)のゲージ技発動タイミングの考え方
「周期コントロール戦法(CCT)」をするにあたり、ゲージ技を発動するタイミングの考え方について、マサラさんは下記のように紹介されています。
- ゲージ技の「実質的ターン数」が最大限に圧縮されるタイミングを理想的な発動タイミングと考える
- このタイミングは、通常技のズレに周期が存在することで、通常技の撃ち合いが続く限り一定間隔で訪れる
- 原則、ゲージが溜まった状態、かつ、以下の計算式の結果の数だけ通常技を発動してからゲージ技を発動すると最も効率が良い
計算式の結果の数だけ通常技を発動してからゲージ技を発動する
次項目「実際のバトルにおけるタイミングの計り方」を覚えましょう。
通常技のターン数ごとの理想的なゲージ技発動タイミングは、下記のような計算式で表すことができます。
※ゲージが溜まった状態、かつ、以下の計算式の結果の数だけ通常技を発動してからゲージ技を発動する
※「n」=周期の数を表す0から始まる自然数
通常技の ターン数 |
相手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 自 分 |
1 | × | 2n+1 | 3n+2 | 4n+3 | 5n+4 |
2 | × | × | 3n+1 | 2n+1 | 5n+2 | |
3 | × | 2n+1 | × | 4n+1 | 5n+3 | |
4 | × | × | 3n+2 | × | 5n+1 | |
5 | × | 2n+1 | 3n+1 | 4n+1 | × |
実際のバトルにおけるタイミングの計り方
実際のバトルでは、下記のように通常技の発動回数を数えながらタイミングを計ります。
【例】「自分:1ターン技」VS「相手:3ターン技」の場合
例えば上記のような「自分:1ターン技」VS「相手:3ターン技」の対戦の場合、頭の中で「1,2,3,1,2,3,1,2,3,・・・」と、通常技の発動に合わせて「1」「2」「3」を繰り返し数えていきます。(=3n)
ゲージが溜まったらすぐにゲージ技を撃つのではなく、ゲージが溜まって以降、任意のタイミングの「2」まで通常技を撃ち、次の「3」のタイミングでゲージ技を発動します。
通常技の周期はどちらかのゲージ技が発動される度にリセットされるので、ゲージ技発動後は再び「1」から数え始めます。
「3n+2」などの数式はあくまで「タイミングの考え方」なので、実際のバトルでは「どの対面ならどう数えるか」を事前に頭の中に準備しておくことが重要となります。
周期コントロール戦法を使うメリット・デメリット
マサラさんは、「周期コントロール戦法(CCT)」を使うことには、下記のようなメリットとデメリットがあると紹介しています。
メリット
- 「周期コントロール戦法(CCT)」を使わなかった場合と比較して、主に下記のようなバトルの有利化を狙える
- 勝敗の逆転
- ゲージ技でトドメを刺す必要がなくなり、ゲージを溜めた状態で決着
- シールドを1枚多く割る
- 相手に余力を残されて負ける場合が、相手を起点(=こちらの次に出すポケモンが相手を通常技だけで倒し、ゲージを貯めた状態で次戦に挑めるようにすること)にできる状態にして負ける場合に変わる
- 1ターン技への恩恵が非常に大きい
- 通常技が1ターン技なら、圧縮したターンの数だけその通常技を多く発動することになる
- 「自分:1ターン技 VS 相手:4ターン技」の場合、「周期コントロール」を行うか行わないかで、相手のゲージ技1発あたり最大3発分の差が生じる
- 「自分:1ターン技」の場合、1ターン技はその1発自体が実質最後のターンであるため、どの相手からもコントロールされることがなく、1ターン技同士の対面でない限りは相手に一方的にコントロールを仕掛けることができる
- 「自分:2ターン技 VS 相手:4ターン技」の場合、相手に一方的なコントロールを仕掛けることができる
- 互いの通常技の処理タイミングがズレている状態で(相手の通常技の硬直中に)自分がゲージ技を発動することとなるため、「交代受け」を封じることができる
- 「QSA」による被害を抑えることができた
※2020年1月24日に発表された仕様変更に伴い、現在は利用不可
あらかじめゲージ技を予約しておいて、相手のゲージ技の発動時にその予約状態が勝手に解除されること。
相手のゲージ技処理中に自分の通常技を介入させておきながら、そのゲージ技処理後に相手に通常技を介入させる隙を与える間もなく自分のゲージ技の処理に移る仕組みを利用した戦術。
デメリット
- 通常技が同じターン数の場合をはじめとし、「周期コントロール戦法(CCT)」を使えない対面もある
- 理論上は交代受けは封じられるが、1ターン技のように連打が必須な技については、自分がゲージ技を撃とうと判断したタイミングで偶然相手が交代しようとした場合に、思わず交代受けを許してしまう可能性がある
- このリスクについては、練習を重ねることで弱まっていく
- 処理の早い1ターン技の発動回数を数える場合、その回数が実際の回数とズレてしまう場合がある
- このせいでゲージ技の実質的ターン数を1ターンに圧縮しようとしたつもりが、通常技を1発多く発動してしまったがために、ゲージ技の処理時に相手の通常技を1発まるごと介入させてしまうなどの恐れがある
- このリスクについても、練習を重ねることで弱まっていく
- 4ターン技は1ターン技と2ターン技から一方的にコントロールされる立場にあり、3ターン技対面は1周期が長い対面のため、タイミングを逃すと次の理想的な発動タイミングが訪れるまでが長い(単純に、精神衛生上良くない)
※状況に応じて、ゲージ技を1ターンに圧縮することは諦め、2ターンに圧縮することを視野に入れるのも良い(4ターン技で3ターン技を相手にした時のゲージ技2ターン化は、リセットタイミングから1発撃った後(3n+1)となる)
※5ターン技も同様で、最適化を狙えるタイミングを意識しすぎるとゲージが上限に到達したり、撃つ前にやられてしまう場合があるので、ある程度の妥協が必要 - 「2ターン技 VS 3ターン技」のようなコントロールの仕掛け合いとなる対面の場合、シミュレーターツールの結果を見ながら頭の中で変化を整理するのは困難
- 戦況の変化を書きだすなど、形として整理した方が良い
- 基本的には、ゲージ技の発動頻度が多い方が有利と考える
ポケマピの「トレーナーバトル(PvP)シミュレーター【GOバトルリーグ】」で、「周期コントロール戦法(CCT)」をはじめ様々な条件を設定した上でバトルを視覚化して整理したり、シミュレーションしたりできます。
トレーナーバトル(PvP)シミュレーター【GOバトルリーグ】はこちら
レジスチル VS マリルリ(ハイドロポンプ)の対戦動画
レジスチル | マリルリ |
[例]レジスチルでマリルリ(ハイドロポンプ)を倒す流れ
※即打ちではレジスチルが負ける pic.twitter.com/dWeNOP3k8H— KID安心@マスターマサラ人/GBL世界一達成済 (@KIDAnshin) January 15, 2020
こちらは、マサラさんが投稿されている「レジスチル VS マリルリ(ハイドロポンプ)」の対戦動画です。
レジスチルがゲージ技を即打ちした場合はレジスチルが負けてしまう対面ですが、「周期コントロール戦法(CCT)」を利用することでマリルリに勝っています。
現在はレジスチルの弱体化に伴い、実戦とは異なりますが、「周期コントロール戦法(CCT)」の発表当時、「CCTを知っていればレジスチルが勝つ対面」として注目を集めた動画です。
このように、ゲージ技を単純に即撃ちするような戦い方では負けてしまいがちな対面でも、「周期コントロール戦法(CCT)」を活用することで戦況の有利化を狙うことができます。
「トレーナーバトルシミュレーター」を使って「周期コントロール戦法(CCT)」を見える化しよう!
今回ご紹介した「周期コントロール戦法(CCT)」を使った対戦については、「トレーナーバトル(PvP)シミュレーター【GOバトルリーグ】」でシミュレーションできます。
「周期コントロール戦法(CCT)」を使ったゲージ技の発動タイミングや通常技の発動回数など、この戦法を使ったバトルをぜひ「見える化」してみてください。
気になる対面をシミュレーションして、「この対面のときには通常技を何回余分に打てばCCTが成功するのか」を覚えてしまうと、覚えた対面の数だけ、「周期コントロール戦法(CCT)」を成功できる局面が増えていきます。
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